デザイナーinterview:山田 佳一朗さん

 

山田 佳一朗
こんにちは。KONCENTスタッフです。
インタビューの企画も3回目となりました。
今回は、今月+d(プラスディ)から発売の新商品
「Kotori(コトリ)」のデザイナー、山田 佳一朗さんがゲストです。

「Kotori」は、その名の通り、小鳥がとまったように靴箱に掛けておける靴べらです。
Kotori(コトリ) プラスディ

Q:「まずは、Kotoriについてきかせてください。
どんなきっかけからデザインに至ったのですか?」

山田さん山田さん:靴べらは使った後、玄関の靴箱や床に、無造作に置かれることが多いと思いますが、それだと、だらしのない玄関に見え、家族にもお客さんにも、玄関での時間をあまり気持ちよく過ごしてもらえません。
そこで無造作に置かれないよう、ペットのように愛着が感じられる靴べらにしてはどうかと考え、靴箱に小鳥が止まりに来たような風景を作りました。
これなら玄関が美しく保たれ、Kotoriを見た人に自然の清々しさや親しみを感じてもらえると思います。

KONCENT スタッフ(以下K):「ホスピタリティーからはじまったデザインだったのですね。
ユニーバーサルデザインのように機能的な側面から生まれるホスピタリティーとはまた違った形ですが、清々しさや親しみを感じられるものには、作る側の心づかいがあるのでしょうね。そういう意味で、人に優しいデザインですね。

 

Q:次に、山田さんがデザイナーになったきっかけを教えてください。

Kotori(コトリ) プラスディ山田さん:素材や技術を絞らずに、自分が欲しいものを作れるからです。
今思うと、きっかけは高校生の時でした。
冬にセーターを買いに行ったのですが、気に入るものが見つからず、それなら自分で作るしかない、と自分で編むことにしました。
まずはマフラーから始めましたが、マフラーが編み上がった時には春近く、セーターまでは辿り着きませんでしたが・・
今でも当時と変わっておらず、「こんなのが欲しいのになあ・・」と、自分でデザインを始めることがしばしばです。

K:ものを作ることがお好きなのですね。それにしても、マフラーを編めるなんて、器用ですね。意外な一面発見です。笑

Q:最近凝っている、マイブームはありますか?

山田さん:マイブームは餅つきです。瀧 ひろみさん大畑 友則さん
うちは農家で古い家なので、元々臼杵はあったのですが、木がぼろぼろになってしまい、随分前に捨ててしまいました。
臼と杵が欲しい、と言っていたら、デザインディレクターの萩原修さんが「臼と杵のもらい手を探している人がいるよ」と紹介してくれたのが、クサをデザインした瀧さんと大畑さんでした。わざわざ静岡から車で持ってきてくれました。(瀧さん、大畑さん、ありがとう!)その後、家族や友人とたびたび餅つきをしていますが、薪で鉄釜の湯を沸かし、蒸籠で餅米を蒸す所から始めるので、盛り上がりますよ!

K:とても楽しそうですね!杵と臼でちゃんとついたお餅なんて、今時なかなか食べられないですよ。いいですね。
Q:自分を一言で表すと?
Kotori 山田さん
山田さん:簡潔、でしょうか?
服装や髪型もそうですが、生活スタイルやデザインも段々簡潔になってきています。
良くも悪くも、何でも顔に出るわかりやすい性格ですし・・・。

K:なるほど。言い得て妙です。山田さんは表裏のない方という印象があります。簡潔って合っていますね。

 

Q:次の質問ですが、出没スポットはどこですか?

山田さん:定期的に出没するのは、六本木です。
あるデザイナー夫妻が六本木にある中学校の体育館を借りてバスケットボールをしていて、そこによく参加させて頂いています。

K:それもすごく楽しそうです。笑

 

Q:尊敬するデザイナーはいますか?

山田さん:あまりデザイナーとは呼ばれませんが、北大路魯山人[link:wikipedia]です。
書からはじまり、食を追求したらそれを盛る器を、と陶芸を極め、それを堪能出来る料亭を開く・・物事を関連づけて総合的に考え、それぞれを極める姿勢はすごいと思います。

K:あらゆる芸術に通じていて、書道家、料理家、陶芸家・・・たくさんの顔を持った方ですよね。イサム・ノグチの陶芸のお師匠だったとか。・・・美味しんぼとか。笑

Q: KONCENTに関わるエピソードがあれば教えてください。
例えば、ほかの商品や、ブランドについて・・・」

中谷さん CUPUC
山田さん:そうですね・・・。実は、カプックには少し思い出があります。
デザイナーの中谷さんとは、彼がまだ学生の時に家具のワークショップで出会いました。その後、彼が東京に来た時に連絡をくれて会ったのですが、その時「作品を見て欲しいのですが・・」と見せてくれたのがカプックでした。
見た時に、面白いね!と言った記憶があります。
その後+dから商品化されたと聞き、とても嬉しく思いました。

K:そんなことがあったとは知りませんでした。中谷さんがカプックを提案に来てくださったミーティングには、たしか私も同席していました。懐かしいです。

Q:今後の展開について教えて下さい。

山田さん:靴べらもそうでしたが、日頃感じている‘不快’な思いを、プロダクトで‘快適’に変えていきたいと思っています。
また、プロダクトをそれだけで発表するのではなく、例えばコーヒーカップをデザインしたら、カフェで実際にそのカップで飲んでもらう、というように、プロダクトを実際に使えるシチュエーションで発表していけたら、と考えています。今年は少しずつですが、それが実現出来そうです。

K:ありがとうございました。使う人に対する心づかいがあるデザインをする山田さん。
お話を伺って、まわりの方を大事にするという印象が加わりました。

Photo:(design tide 2008 より一部抜粋)

山田 佳一朗さん
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山田 佳一朗さん
プロダクトデザイン
http://www.kaichidesign.com/