デザイナーinterview:Switch Designさん

今回はプラスディーから発売されている「クサ」をデザインされた、switch design(スイッチデザイン)のお2人をご紹介致します。switch designは、瀧ひろみさん(左)と大畑友則さん(右)のユニットです。
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「切り換えること(switch)」をコンセプトに、物事を視点を変えてとらえたデザインを目指した活動をされています。

 

「クサ」はすっと伸びたクサの葉のようなプロダクトです。
風が吹くと植物の葉が揺れるように、空気の流れを教えてくれます。
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■ デザインした商品について、考えたきっかけや、コンセプトなどを教えてください。


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Switch design
さん:はじめ、KUSAは紙おさえ(ペーパーウエイト)として考えました。

ペーパーウエイトというのは風で紙が飛んで行かないように押さえる道具です。
風をキーワードに連想して出て来たのが、風になびく広い田んぼでした。
どっしり構えて押さえるというよりも、風が吹くと生き生きとするようなデザインにしました。

KONCENTスタッフ(以下K):風を受けて生き生きとするってすてきですね。風で飛んでいってしまう紙を押さえるには、つい文鎮のように重いものをイメージしがちですが、ペーパーウエイト自体が動くデザインっておもしろい発想の切り替えですね。丸い土台の部分がくるくると回ったり、葉っぱの部分が揺れている姿は、たしかに生き生き楽しそうです。

switch designさんらしい、優しさのあるデザインですね。

■ KONCENTショップで印象に残っているものがあれば教えてください。

Switch designさん:Green Pinです。
小さくてかわいらしく、壁から生えているようで、たくさん使ってみたくなります。

K:どうもありがとうございます。グリーンピンも植物がモチーフで、何とも言えない愛嬌がありますよね。

 

■ デザインに興味を持ったきっかけは?

大畑さん:図画工作が昔から好きで、ものづくりに携わりたいと思っていました。ものを作るといえば工業だろうと思い(このころはデザインということばすら知らなかったに等しいです)、工業大学に通うために上京したのですが、自分が思っていたものづくりとはちょっと質が違っていて・・・。それがデザインするというところに近いということを知って、それからデザインに興味を持つようになりました。

K:学校の図画工作の授業って、勉強という感じがしなくて楽しいですよね。
瀧さんはどんなきっかけだったんですか?

 瀧さん:私も小学校の頃の図画工作の時間などで、手でつくる事が好きになり、高校卒業後の進路を決める時、なんとなく美術がおもしろそうだと思っていました。中でも触れる立体に興味があり、デザインにも興味がありつつもちょっと向いてないなと思い、陶芸を選んで学びました。そのうちプロダクトデザインという分野を知り、やっぱりデザインも勉強して自分のほしいものがすぐつくれるようになりたいと思いはじめました。

 K:お二人とも図画工作の授業からはじまったんですね。デザインや美術の仕事に携わる方にはとくに、大きく影響していますよね。うちの店長もわりと好きだったようです。

 ■ 最近凝っていることはなんですか?

大畑さん:ドライブです。

夜中にひとり車でどこか知らないところに行ったりして、途中で道がわからなくなったり、いったいここはどこなんだ?帰れるの?みたいな不安な状況になるのが好きです。

K:ちょっとした冒険気分のドライブですね。

瀧さんは?

瀧さん:そろそろ見つけたいと思っています。

K:私もそろそろ見つけたいです。

 ■ スイッチデザインをひと言で表すと?

Switch designさん:まだまだ。です。

いろんな方に最近どうしてる?って訊かれるのですが、まだまだデザイナーとしてやっていくにはいろいろ知らないといけないことがたくさんある気がしてまして・・・。

K:謙虚なお答えをいただきました。

 

■ 休日の過ごし方は?または、お気に入りの場所などはありますか?

大畑さん:休日は車でどこかに行ったりしてます。
これからの季節はやはり温泉に行きたいです。特に草津の、無料で入れる公衆浴場が好きです。
冬に草津の熱すぎるあのお湯に入ると、体を拭いたタオルが凍ってしまうほど寒いのに、体はポカポカしているのが面白いです。

K:温泉いいですね~。車に乗れると、行動範囲が広くなって楽しそうですな。

瀧さん:平日は働いているので、たまった家事をこなします。
他に、飼い猫と遊んだり、たまには外を案内しようと最近散歩へ行きはじめました。(カバンに入れて町内を一周する)

K:猫がお好きなんですね。鞄に入れてる姿、見てみたいです。

 ■ 尊敬するデザイナーやアーティストはいますか?

Switch designさん:映像作家のミシェル・ゴンドリーさん。アイデアがアナログなのにすごく面白く、見ていると元気が出ます。それから、岡本太郎さん。人の心を動かせるパワーがある人に憧れます。

 K:おお。巨匠。岡本太郎さんの「芸術は爆発だ。」の発言は、美術に興味がない方でも知っていますものね。人物も作品も、鮮明な印象を残す偉大な方ですねー。

KONCENTオフィスのお食事会では、「好きな映画を3本まで言ってみて?」という質問が、ボスからよく飛び出しますが、ミシェル・ゴンドリーさんの作品は必ず名前が上がります!

映画だけでなく、ミュージックビデオもいいですよね。

 ■ 今後の展開について教えて下さい。

Switch designさん:使う人の心を動かす「SWITCH」になるようなデザインをしていきたいです。自分たちの考えたものをたくさんの方に見てもらえるように、展示を行っていきたいと思っています。

 K:楽しみですね。展示会をされるときは、ぜひお知らせください!

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2009年のデザインタイドでクサを商品として発表したときの会場
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会場内の展示風景

 

 

switch designさんのホームページはこちらから。↓

http://www.s-w-i-t-c-h.com/top.html[外部リンク]

 

Switch designさんのデザインはこちらから。↓

クサ