デザイナー Interview:大出 耕一郎さん

今回は、INOXケトルのデザイナー 大出 耕一郎さんをご紹介いたします。

大出さんは、1991年よりクックベッセル株式会社に勤務し、現在、ケトル・鍋・テーブルウエアー等の
チーフデザイナーを務められています。
写真:INOXを初発表した2007年の展示会
写真:INOXを初発表した2007年の展示会

INOX について、思いついたきっかけやコンセプトなどをお聞かせください。

20120305_1450719[1]大出さん:「ケトルのオードリーを作ろう!(オードリー・ヘップバーンのような麗しく凛としたケトルをつくろう)を合言葉にアッシュコンセプトさんでのミーティングを重ね企画が進行しました。

日本・バウハウス・北欧モダン等に共通する丁寧なものづくりの要素を意識と無意識に留めて造形を進めました。
K:なるほど。ケトルのオードリーですか。INOXの上品な印象はそこから来ているのですね。

 

デザインに興味を持ったきっかけは?

大出さん:様々な人・製品・素材・仕組み等から少しづつ影響を受けたことであると思います。

K:自然な流れでデザインへ向かっていったということですかね。

最近凝っていることはなんですか?

大出さん:凝っているというより心がけていることかもしれませんが、できるだけ当たり前に普通に食事をつくることです。
K:食べることは大切ですよね。
心身の健康にも影響があるし、料理することで新しい発見があったりして良い気分転換になるし、
何よりも、おいしいものを食べると元気が出ます!

自分を一言で表すと?

大出さん:心配性。
K:そうなんですか。笑
よく考えずに見切り発車ばかりするよりは、多少心配性なくらいが安心な気がすますよ?

休日の過ごし方は?お気に入りの場所などはありますか?

大出さん:スキー場。
雪面にスケッチ(シュプール)を描きます。
20120305_1450716[1] 
K:わー!絶景!ウィンタースポーツがお好きなんですね。
大出さん:はい。冬の時期以外でも自然がある場所はいいですよ。
カラマツ・白樺・ブナ等の林、特に新緑の時期がいいですね。
20120305_1450718[1]
K:どちらも清涼感がある場所ですね。
20120305_1450715[1]大出さん:温度の変化を感じる時と場所が好きです。
温かい飲み物でほっとしたときや、親切に触れたとき、窓を開けて外気が流れ込んだ次の瞬間など、
ヒラメキは温度差とともにやってくるようなきがします。
K:きれいですねー。
こんなすてきな景色を見せてくれる自然は、大手さんがデザインをするときの発想源にもなっているんですね。

尊敬するデザイナーやアーティストはいますか?

大出さん:カイフランクさん、ポールケアホルムさん、柳宗理さん、マーガレットハウエルさん、水戸岡鋭治さん。

K:たしか、大手さんは水戸岡鋭治さんに師事されていましたね。尊敬できる上司や先生との出会いは、誰にでもあることではないです。素晴らしい出会いですね。

今後の展開について教えてください。

大出さん:毎日食べても飽きない・毎日食べられる白いご飯(のようなプロダクト)をつくることです。
日常で使うケトルやお鍋を中心にデザインされている、大手さんならではのお答えですね。
これから発表されるクックベッセルさんの商品が楽しみですね。
どうもありがとうございました。
大出さんのデザインはこちら▼