デザイナーinterview:薄上紘太郎さん

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今回ご紹介するのはHetatsukiのデザイナー、薄上紘太郎さんです。
薄上さんは1991年福島県生まれ。
2013年宮城大学事業構想学部デザイン情報学科卒業後、2014年金沢美術工芸大学美術工芸研究科製品デザイン専攻に入学され、デザインを勉強されています。

Hetatsukiは武蔵野美術大学をはじめとする美大生とアッシュコンセプトとの産学連携コンペである「MUSABI Product Design Competition 2013」で商品化となりました。

 

ご自身がデザインした商品について、思いついたきっかけやコンセプトなどをお聞かせください。

ご自身がデザインした商品について、思いついたきっかけやコンセプトなどをお聞かせください。
薄上さん:カトラリーのデザインを考えていたとき、手づかみとカトラリーを使って食べる時との違いをずっと考察していました。その中でふと、食べ物が食卓に並ぶまでに取り除かれているヘタや骨などが気になりました。
食卓に上るまでに取り除かれていたものの要素を、もう一度口に運ぶときに合わせることで、手づかみに近い感覚を得られるのではないかと考えたのがきっかけです。
早速、モデルを作ってみたところ果実などでなくても実に見えてくることが判明、特定の実のイメージに偏らず、使い手の想像を促すように、なるべくアノニマスなヘタのかたちを目指しました。

KONCENTスタッフ(以下K):
確かに、トマトやイチゴなどのヘタがついている食べ物は、そこをつまんで食べますよね。Hetatsukiは手づかみとカトラリーの間の不思議な感覚が味わえるプロダクトかもしれません。

Hetatsukiのおすすめの使い方やポイントはありますか?
hetatsuki01薄上さん:家庭ではもちろん、どの角度で置いても先端がつかないようになっているのでパーティーなどのシーンでも活躍するのではないでしょうか。
まだ、僕の知らない”実”がたくさんあると思うのでどんどん新種の実を見つけ出してほしいです!

K:食べ物をさした瞬間、その食べ物が意外な表情をしてくれるので、あれこれ試したくなってしまいますよね。シュウマイが刺さっているアイデア資料を頂いたときは、なるほど~!と思いました。

最近凝っていることはなんですか?

designer-usugami01薄上さん:石など気になった素材などを集めることです。製品にも活かせそうな美しさのエッセンスや意外な発見があると楽しいです。

K:自然の形やものから発想を得る事が多いのですね。Hetatsukiはまさにそんなプロダクトだと思います。トマトなど、ある程度ヘタは切られてスーパーで売っている事が多いので、こんな風に実がなってるのかと改めて気づかされた気がします。

自分を一言で表すと?

薄上さん:以前、図工少年と言われたことがあります。

K:無邪気な感じがしていいですね!笑

 

休日の過ごし方は?お気に入りの場所などはありますか?
designer-usugami02薄上さん:音楽を聴いていたり、本を読んだり、最近は休日でも大学にいることが多いです。
お気に入りの場所は家の近くにある浅野川です。家にいてふとリフレッシュしたいときに
たまに散歩したりしています。

K:広くていい場所ですね?!ぼ?っとしながらのんびりリフレッシュできそうな、素敵な所です。

是非、薄上さんの作業場(アイデアが生まれる場所など)見せてください!

designer-usugami03薄上さん:大学のデスクです。モデルや気に入ったデザインを身近なところに置いて
アイデアが触発されるようにしています。

designer-usugami04K:大学にはしっかりと個人デスクがあるのですね。環境が整っていていいですね。Hetatsukiも細部にこだわって仕上げてくださいました。

尊敬するデザイナーやアーティストはいますか?

薄上さん:海外のデザイナーではdroogdesignやサム・ヘクト、マーティン・バースなどオランダのデザインが好きです。
日本のデザイナーだと倉俣史朗、岩崎一郎、キギ、nendo、インターンでお世話になったNOSIGNERなど
アートで言うと、ドナルドジャッドや田中信太郎などミニマルアートのピリピリした空気感が好きです。

今後の展開について教えてください。

薄上さん:学生という立場ですが今回の経験を生かして、社会に積極的に関わっていく仕事や展示などの活動をしていきたいと考えています。
また、せっかく金沢という高い工芸技術がある街にいるので
職人さんとも何か一緒にものづくりができたらと思っています。

K:Hetatsukiがこれからの薄上さんの活動に、少しでも背中を押してあげられるような製品になればいいなと思っております。これからのご活躍を楽しみにしております!インタビューにご対応いただき、ありがとうございました!

薄上さんのデザインはこちら▼

デザイナーのホームページはこちら▼
kotarousugami.com [外部リンク]