デザイナーinterview:渋谷哲男さん

今回ご紹介するのは、Tube doorstopperのデザイナー 渋谷哲男さんです。

渋谷さんは育英工業高等専門学校 工業デザイン学科卒業後、SHIBUYA  DESIGN STUDIOを設立しました。
生活用品や雑貨、家具、ノベルティ等々、ジャンルを問わず興味があるモノやコトをデザインしています。最近はデザイユニット“6474”の一人としても活動しております。


■ ご自身がデザインした商品について、
(Tube Door stopper)思いついたきっかけやコンセプトなどをお聞かせください。


渋谷さん:ある日、部屋でくつろいでいた時に窓から風が入ってきてドアが閉まりました。その際、手元にあった絵の具のチューブをドアと床の隙間に挿し込んだのがTube Doorstopperの誕生のきっかけです。
あれ?チューブの形ってドアストッパーに最適なのでは?と思って、絵の具、歯磨き粉、ハンドクリーム等、色々なチューブ入り製品を買い込んでは手をベタベタにしながら格闘して、石膏やシリコンで試作を何度も作ってデザインを完成させました。

KONCENTスタッフ(以下:K)
日常のさり気ない行動に面白いと感じて、デザインされたプロダクトになった時に、心くすぐられるようなモノができるのですね。

■ Tube Doorstopperのおすすめの使い方はありますか?

渋谷さん:住宅の気密性や断熱性が向上して、空調設備も整っている現代ですが、やはり窓を開けて心地よい風を室内に取り入れたり、空気の流れを作ってあげることが体にも心にも気持ちのいいことだと思います。
ドアストッパーはそういうことをシンプルに実現してくれます。それと、ウチは猫を飼っているのですが、気づかないうちに部屋に閉じ込めてしまわないようドアストッパーで少しドアを開けておきます。
Tube Doorstopperはカラーバリエーションも豊富なので使うドアで色を変えると楽しいと思います。

K:いいですね。少しでもドアを開けておく事で、空気の流れが良くなりますもんね。開放的になって気分もリフレッシュすると思います。
Tube Doorstopperは全部で5色あります。インテリアに合わせ易い、少し落ち着いた色合いです。


■ KONCENTショップで印象に残っているものがあれば教えてください。

+dのスプラッシュ、タグカップ、marusaのマンマルディー、EAトCOのOros、Hasam、tidyのプラタワ フォートイレ、SOILのバスマット、CORGAのキーケース、PATTAシリーズ。

     
         PATTA
ショップに置いてある商品はどれも必ず工夫や驚きや楽しさがあります。
K:沢山あげていただきましたね!!
この中で一番新しいブランドは、PATTAです。パタパタ組み立てて、パタパタたためます。
動画もございますので是非ご覧下さい。

PATTA
渋谷さん:それから、他のお店では売ってないような商品があります。
ということでKONCENT蔵前の実店舗で以前から気になっていた“銭人”買いました! べっ甲の色合いとゆるい感じのシルエットが絶妙です。いつも財布に入れてます。


※KONCENT WEBでのお取り扱いはございません。ご了承ください。
渋谷さん:直営ショップであるKONCENT蔵前店はスタッフさんの商品への愛情と説明が深いと思います。
見て触れて説明聞いて楽しめるお店ですね。
K: ありがとうございます!とってもちっちゃくてかわいいやつなんですよ~
一つ一つ、職人さんの手作りです。

KONCENT蔵前店ブログで紹介しております。
KONCENTで働くスタッフは皆商品が大好きなんです。一つ一つにストーリーがあるので、自慢するように
お客様に説明したくなってしまうのです。

〒111-0051
東京都台東区蔵前2-4-5
TEL.03-3862-6018 FAX.03-3862-6019
営業時間:11:00~19:00
closed on Mondays(月曜が祝日の場合は営業)

■ デザインに興味を持ったきっかけはなんですか?

渋谷さん:小さいころから絵を描くのが好きで油絵の教室に通ったりしてました。小学6年生くらいの頃にクルマに興味が湧くようになり、絵を描くこととクルマを結びつける仕事は何だろう?と考えた時に工業デザイナーという職業を知ったのが始まりだと思います。中学卒業して工業デザイン学科のある高専に入って、広義のデザインも学び、
クルマだけでなく、日用品等のデザインにも興味が広がっていきました。

K:小学生で既に工業デザイナーという職業を知っていたのですね。
+dのデザイナーは子供の頃からデザインが好き!という方が多い気がします。

■ 最近凝っていることはなんですか?

渋谷さん:ミシン。正確に言うとまだ凝ってませんが、もともとラフモデルを作ったりする時に電動工具を使うのが好きで、その流れで先日、布モノ系を作っていた時に久々にミシンを使ったんですけど、モノづくりの道具として結構魅力的ではないかと。凝ってしまうかも。
K: ミシンですか。プロダクトデザインのラフモデルというと、何となくのイメージですが、あまりミシンを連想しなかったです。お母さんの道具というか、家庭的な感じがします。笑

■ 自分を一言で表すと?

渋谷さん:なんだかよくわからない人。
K:あれ!そうしたら、今度渋谷さんをよく知る方に、聞いてみます。笑

 

■ 休日の過ごし方は?お気に入りの場所などはありますか?
渋谷さん:気分転換に地元をサイクリングがてら散策することがあります。意外と知らないことが多くて、小さな発見があります。自転車で数分走ると、のどかな景色が多いのでパソコンで疲れた目や体をリフレッシュできます。

渋谷さん:写真の土手沿いには山羊を放し飼いにしている保育園があって、メーメー鳴きながら土手の草を食べています。なかなかローカル気分を味わえます。春先にはアオダイショウも草むらで日光浴していて、スリリングです。
K:これは素敵な所ですね!やはりリフレッシュするには自然が一番ですね~。近くにこんな素敵な所があって羨ましい限りです。


■ 是非、渋谷さんの作業場(アイデアが生まれる場所など)見せてください!

渋谷さん:アイデアが生まれる場所はデスク以外の場所が多いです。電車に乗ってる時とか、眠りにつく前とか(朝には忘れてることが多いですが)。クライアントさんや職人さんとの雑談中もアイデアが生まれやすいですね。
写真は作業場です。左側がパソコン作業のスペース。
右側が模型等製作するスペースですが、大きな材料を使う時は床に拡げて作業します。ちなみにバケットスツールもここで活躍しています。

K:やはりTude Doorstopperのように、アイデアはふとした時に生まれるのですね。リフレッシュを大事にしている渋谷さんだからこそ生まれたアイデアなのだとわかりました。
バケットスツールは中にモノをいれられるので、作業場にはぴったりかもしれません。

■ 尊敬するデザイナーやアーティストはいますか?

渋谷さん:オーレ・パルスビー、コンスタンチン・グルチッチ、他にも好きなデザイナー、プロダクトはたくさんありすぎます。好きなデザイナーを皆で雑談したいくらいです。
画家ではルネ・マグリットですね。

K:マグリット、私も好きです。幼い頃から油絵をやっていたということで、渋谷さんが描く絵も、とても気になります。

■ 今後の展開について教えてください。

渋谷さん:プロダクトデザイナーなので、まずはこれまで通り、目の前の仕事を通して生活や社会をちょっとずつ良くしていくことですね。
それから、色々なことに興味を持ち続け、多くのことからヒントをもらい、多くの人に喜んでもらえたり、気づきを与えたりするデザインができればと思います。
これは必ずしもモノである必要はないです。仕掛けや仕組みづくりかもしれませんし、対話だけでいいかもしれません。
もちろん、それと並行して個人的なデザイン活動(ワガママ含む)も進めていくと思います。
そう考えると、やることいっぱいです。



K:パワーにあふれていますね!
今回は、ご親切に色々とお話して頂き、ありがとうございました。
蔵前のKONCENTにもまたお越し下さい。

渋谷さんのデザインはこちら↓
Tube Doorstopper(チューブドアストッパー)
渋谷さんのホームページはこちら
www.shibuya-d.com