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デザイナーinterview:綾 利洋さん

今回ご紹介するのは2013年に発売した+d「葉うちわ」のデザイナー、綾 利洋(あや としひろ)さんです。

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Ha Uchiwa

京都大学、米国Yale大学で化学修士号を取得し製薬会社で研究に従事した後、米国のデザイン事務所にてデザイナーとしてのキャリアを開始。その後、ものごとをより良くするための様々な「おぉ」を考えるデザイン事務所「o-lab(オーラボ)」を京都にて2011年に創業。2016年o-lab Inc. /オーラボ株式会社設立。
日用品や伝統工芸とのコラボレーションから先端医療機器まで、分野を横断してデザイン、ブランディング、ディレクションなどを手がけています。

 

ご自身がデザインした商品について、
思いついたきっかけやコンセプトなどをお聞かせください。

綾さん:アメリカ在住時、夏の休暇で日本に帰国した際に久しぶりの日本の蒸し暑さにショックを受けたことがきっかけでした。こんなに暑かったっけ…とまいっていたのですが、クーラーなど無かった時代にも生き延びて(笑)きた日本人はどうやって暑さをしのいできたのかな、と思いを巡らせるうちに、何か暑さ以外のことに少しでも意識が向けることができれば楽しく涼を取れるのではないか、と考えるようになりました。
モノの成り立ちや由来を考えるのが好きなこともあり、葉っぱを扇ぐ うちわ、というコンセプトが自然と浮かび上がってきました。

KONCENTスタッフ(以下K):近頃も蒸し暑い日が続いていますよね。
風鈴の音で風や涼しさを感じるように、葉っぱの形をしたうちわで扇ぐことで楽しく涼を感じることができますね。

 

 

葉うちわのおすすめの使い方やポイントはありますか?

綾さん:コンセプトが生まれた時はなんとなく小さな子どもが大きな葉っぱを持っているイメージを持っていましたので、是非子どもさん達に使って喜んでもらえたら嬉しいです。また、浴衣の帯に挟むもの良いと思います。
あと、このうちわは葉脈のような形状の骨組みが大きな特徴なので、扇ぐだけでなく、光にかざすオブジェのような楽しみ方もしてもらえたら嬉しいです。

K:浴衣の帯に葉っぱのうちわ、趣があって良いですね。素敵なコーディネートになると思います。
光にかざすと和紙が透けて綺麗ですね。見た目も涼やかです。

 

デザインに興味を持ったきっかけはなんですか?

綾さん:アメリカで有機化学分野の大学院生だった頃、これも休みに日本に帰ってきた時の話になるのですが、とある本屋で偶然目に入り手に取ったのがデザインの考え方に関する本でした。
それまでデザインというと表面的なチャラチャラしたもの(笑)というイメージしか持っていなかった自分にとって大きな衝撃だったことが一つのきっかけでした。
他のきっかけもあったとは思うのですが、恥ずかしながらそれまで全ての製品は誰かがデザインしたもの、ということを考えたことが無く、そういう職業があるということを初めて知ると同時にこれが天職だ、という確信のようなものを持つのに時間はかからなかったのを覚えています。

K:そこに気が付いた時の衝撃や感動は、とても大きなものですよね。
綾さんがアメリカで勉強されていた有機化学の分野も、身の周りにたくさんあるはずなのに、
日々の生活の中では、なかなか気が付けない事かなと思いました。
綾さんにとって「全ての製品は誰かがデザインしたもの」ということに気が付いた事が、人生の大きな転機になったんですね。

 

是非、綾さんのアイデアが生まれる場所を見せてください!

綾さん:現在は古町家を改装した事務所で仕事をしているのですが、デスクワークで煮詰まることも多いので、よく事務所建物内を歩き回ったり、庭を眺めたり、打ち合わせに使う座敷に座ったりして気分転換します。

K:光がよく入ってとても素敵な空間ですね。リラックスしてお仕事ができそうです。

 

最近凝っていることはなんですか?

綾さん:2年ほど前から和太鼓チームに入って練習し、時折公の場で演奏しています。全身をかなり使うスタイルのチームなのでハードですが、身体とバチ、太鼓がリアルに連動することで生まれる音や世界観を実感することで、デザイナーとして大切な身体感覚が研ぎ澄まされる気がしています。手のマメと筋肉痛が常に付きまといますが…(笑)。

K:かっこいいですね!音とリズムと身体で表現する、これもデザインの一つな気がします。是非一度拝見してみたいです。

 

休日の過ごし方やお気に入りの場所などはありますか?

 

綾さん:骨董・ガラクタ市のようなものによく出かけます。東寺や北野天満宮で毎月のようにそのような市が開かれるのは京都の好きな所です。

K:どれも素敵ですね!!何に使っていたんだろう?という不思議なものもありますね。色合いもかっこいいです。

 

 

自分を一言で表すと?

綾さん:ロジックと感覚を常に交差させて、そのどちらも満足しようとしている人、でしょうか。

K:ロジックと感覚を別で考えるのではなく、交わらせるというところが綾さんが作り出すデザインにも表れていると思います。

 

尊敬するデザイナーやアーティストはいますか?

綾さん:デザイナーやクリエイターについては同世代の方々を含め、しばしば刺激を受けていると思うのですが、むしろ異分野の人からの影響も大きいと感じています。例えば、ダウンタウンの松本人志さんの異なる角度からのモノの見方などからは長年、無意識に勉強させていただいていると感じています。

K:なるほど!枠を外して、モノを違う角度から見ることはデザインする上でも、とても重要ですよね。

 

今後の展開について教えてください。

綾さん:これまで先端医療機器から日用品、家具、伝統工芸まで分野を横断してデザインに携わりましたが、プロダクトのデザインだけでなく、ブランディングやクリエイティブディレクションまで手がけさせていただくことが多くなりました。
また、中小企業の方とゼロからコンセプトをかたち作り、ブランドを立ち上げるお手伝いをすることが増えてきています。
デザインが力になれない分野はない、と実感しており、今後より多くの分野で世の中に役立てるよう、さらに視野を広げ活動の幅を広げていきたいと思っています。

K:綾さん、素敵な写真と共にインタビューにお答えいただきありがとうございました!

綾さんのデザインはこちら

綾さん(O-lab)のホームページはこちら

 

デザイナーinterview:澤田慎治さん

 

今回は「デザインの力で、障がい者のものづくりを応援し、ものを通じて、つくる人とつかう人をつなぐプロジェクト」
<equalto>(イクォルト) の「Gyutto/磁器の傘ホルダー」をデザインした澤田慎治さんです。
equaltoプロジェクトの詳細はこちら

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澤田さんは1970年京都生まれ。京都工芸繊維大学大学院修了。
デザイン事務所、島根県産業技術センター勤務を経て、現在名城大学にてデザインに関する講義を担当しています。

Gyuttoはequalto award2014で入賞し、静岡県にあるNPO法人トータルケアセンター(グレース工房)で製造をしています。

 

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ご自身がデザインした商品について、
思いついたきっかけやコンセプトなどをお聞かせください

IMG_7329澤田さん:職場で私が使用している部屋に傘立てがないため、部屋の入り口にある書類棚に傘を掛けていました。傘を書類棚に掛けるたびに、この部屋にどんな傘立てが合うか考えていました。しかし、あるとき傘を立てるのでなく、傘を掛けるモノや傘を置くモノを考え始めたのがこの製品をつくるきっかけです。

KONCENTスタッフ(以下K):日々の生活の中で、不便に感じていたことが発想の源だったのですね。傘をぎゅっとしているかたちは何ともかわいらしいです。
傘をポンっと置いても、裏側には滑り止めのシールがついているので、傘の重みで落ちることもなく安心して置けるようになっています。

 

Gyuttoのおすすめの使い方やポイントはありますか?

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澤田さん:家の玄関だけでなく、いろいろな場所で使えると思います。例えば、職場では事務机に傘を引っ掛けているのを見かけますし、お店では支払い時にレジ前の壁に傘を立て掛けることもあります。 それらの場所にGyuttoがあると気持ちが少し晴れると思います。

K:貫入シリーズ(ブルー・グリーン・ピンク)は透明感のある釉薬で、焼きあがると一つ一つのヒビ模様が異なって良い味わいになっています。晴れの日のオフィスではペーパーウェイトとして使えたりもできそうです。

 

equaltoプロジェクトに関わったご感想をお聞かせください。

澤田さん:equaltoの商品を作って頂いている方は障がいをお持ちの方々です。そのため、障がいの特性に合わせた製造方法を考える必要がありました。同時に価格や仕上がりへの配慮も必要でした。それらを両立にするために、デザイン修正を何度かおこないましたが、最終的に商品化できたのは、施設の方々の努力が大きかったです。たくさん試作品を作り、最終的に早く綺麗に作れるようになりました。
今だから言えますが、1回目の試作を見た時は、商品化は難しいと思いました。

K:施設の方々も作りながら次はこうやってみようと積極的に色々なやり方で試行錯誤していましたね。
顔に表情をつけてみたり、釉薬を色々試してみたり、施設の方も楽しみながら取り組んでいました。

 

普段はどのようなお仕事をされていますか?

澤田さん:デザインや商品企画を経営学部の学生に教えています。最近は企業経営でもデザインは欠かせないためです。アッシュコンセプトさんがおこなっていることは、デザインだけでなく販売やPRなどの面でも参考になります。そのため、講義で話をさせて頂くこともあります。

K:ありがとうございます!!デザインとひとえに言っても、形をつくったり、機能を考えるだけではなく経営そのものもデザインだったりしますもんね。

 

最近凝っていることはなんですか?
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澤田さん:ふるさと納税です。去年初めて、ゆかりのある市に納税したのですが、お礼品を見ると今まで知らなかった特産品がありました。そこから気になって他の市町村も見たのですが、日本にはよいモノが作られていると改めさせられました。ただ、流通やプロモーション等が上手くいってないとも感じます。

K:ふるさと納税!ゆかりのある市とは、どこですか?

澤田さん:秋田です。妻の実家で何度か訪れています。写真は秋田の焼き磯海苔とお米です。
前職の島根県産業技術センター時代に7年間島根に住んでいました。
そのため、島根県浜田市にもゆかりがあり納税し、魚を頂きました。

K:素敵ですね!!産地から直接もらうと、次は実際に足を運びに行ってみたいと感じそうですね。

 

自分を一言で表すと?

澤田さん:どこか京都人。普段地味ですが、新しいものに興味があったり。

 

休日の過ごし方は?お気に入りの場所などはありますか?

写真3b澤田さん:子供と過ごしてます。もっぱら、いろいろなことをする娘のアシスタントです。

K:楽しそうな写真ですね!工作をやったり、一緒に手を動かしていらっしゃるのですね。
ここから生まれるアイデアもありそうですね。

 

尊敬するデザイナーやアーティストはいますか?

澤田さん:デザイナーは沢山います。アーティストでは伊藤若冲、ヤノベケンジなどです。

若冲は、技量はもちろん、新しい試みに挑戦していく姿勢にも惹かれます。
ヤノベケンジさんは、こんなモノを実際に作ってしまうのかといった驚きと、内容の面白さが好きで、学生の頃から惹かれています。


今後の展開について教えてください。

澤田さん:equaltoの取組みはデザインでも社会貢献に携わっています。デザインにできることは他にもあり、デザインの効果や領域が広がっているように感じます。そんなデザインの可能性をとおして、自分にできることをひとつずつ関わっていければと思います。

K:そうですね。デザインをもっと色々な所で活用して、より良くしていきたいですね!
これから梅雨の時期、Gyuttoを玄関やオフィスに置いてもらえると嬉しいですね。
今回はインタビューにご協力いただき、誠にありがとうございました。

澤田さんのデザインはこちら

equaltoのホームページはこちら

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製造施設:NPO法人トータルケアセンター(グレース工房)

デザイナーinterview:占部 紗也香さん

 

D-800 占部紗也香今回ご紹介するのはTETRA(テトラ)のデザイナー、占部 紗也香さんです。
占部さんは1990年生まれ。
2013年に武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科 陶磁専攻を卒業され、
現在は神奈川にある共同アトリエで造形物や器の制作をおこなっています。

TETRAは武蔵野美術大学をはじめとする美大生とアッシュコンセプトとの産学連携コンペである第一回「MUSABI Product Design Competition 2012」で商品化となりました。

ご自身がデザインした商品について、思いついたきっかけやコンセプトなどをお聞かせください。

占部さん:TETRAは「こういう花器があったら面白い!」というひらめきから生まれたデザインです。花器を連想させるような既存のイメージを排除し、使い手に生け方を自由に想像させるような新しい形の花器になっています。小さいので、無理なく身近に植物を取り入れる事ができるのも魅力であると思います。

KONCENTスタッフ(以下K):オブジェのようにさり気ない存在のTETRAは活けるお花を引き立ててくれますよね。

 

TETRAのおすすめの使い方やポイントはありますか?


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占部さん:ポイントは「かたち」です。自分で原型を作らせてもらい、何度も形の調整を行いました。テトラポットをイメージしてデザインしましたが、工業製品の冷たくて固いイメージにならない様に、柔らかさや温もりを表現したいと思いました。出来上がった形は、どこか生き物の様にも見えませんか?

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TETRAはひとつでも、テトラポットのように幾つか積み重ねて使うことも出来ます。
好きな色の紐でくくって、ぶら下げて使っても可愛いです。
小さい花器なので場所を選ばず、好きなところに置いて飾って欲しいです。

K:TETRAはデータでかっちり形づくられているわけではなく、占部さんの手しごとがそのまま製品となってできあがっています。内側に色のついた釉薬がかかっており、微妙な色の違いを楽しめるのもポイントですよね。
紐でくくってぶら下げて使うという使い方も可愛らしいですね!

 

デザインに興味を持ったきっかけはなんですか?

占部さん:お絵描き教室を開いていた祖父の影響もあり、絵を描いたり、モノを作る事が好きな子供でした。
将来について意識し始めた頃には、美術系の高校に進みデザインを専攻していました。

 

最近凝っていることはなんですか?

占部さん:「写経」
アルバイト先でお寺様と関わる機会が多く、自然と興味を持ち、するようになりました。
内に入っていく感じが、ロクロを回している時の感覚と通ずるところがあります。

K:写経ですか!確かに神経を集中させて、のめりこんでしまいそうですね。
占部さんは集中することが得意なんですね。

 

自分を一言で表すと?

占部さん:「丸」常にころころ転がっています。軸が有る様で無く、無い様で有る…。
見た目も丸いです。

K:人当たりの柔らかい丸い感じ、なんかわかります!


休日の過ごし方は?お気に入りの場所などはありますか?

IMG_0255占部さん:群馬県中之条町。展示の際に訪れてから何かとご縁がありまして、今でも時間があるとちょくちょく遊びに行っています。町中には温泉が幾つもあり、訪れる度に色々とまわらせて貰っています。

K:群馬県北西のほうなんですね。自然に囲まれながら温泉に入れるなんて、良いところですね〜。

 

 

 


是非、占部さんの作業場(アイデアが生まれる場所など)見せてください!

IMG_0800占部さん:自宅から車で15分程の所にある共同アトリエです。
このアトリエで造形物や器の制作を続けています。
集中すると周りが見えなくなるタイプなので、制作を始めると泥だらけで帰宅します。

K:小さくても存在感がある、素敵な作品ばかりですね。

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尊敬するデザイナーやアーティストはいますか?

占部さん:あえて一人に絞らせて頂くと…大学時代の恩師である小松誠先生。
今まで私が出会った人の中で一番、頭の中がみずみずしい方であります。
常に新しい事にチャレンジする姿勢…先生はずっと走っているんです。

K:頭の中がみずみずしい。とても素敵な表現です。

 

今後の展開について教えてください。

占部さん:自分の手で作ったものが少しずつでも多くの方の目に触れるようになっていけたらと思います。

K:インタビューにご対応頂き、ありがとうございました!
またKONCENTにも遊びにきてくださいね!

占部さんのデザインはこちら▼

つくり手にとってのバリアフリーを実現する「equalto」

日本にはいま、就労継続支援事業所と呼ばれる障がい者施設が約9000ヶ所あり、食品や雑貨などさまざまな商品を生産し、販売しています。しかし、ていねいな作業によって真心のこもったものづくりをしているにも関わらず、つくり手である彼らの月額平均賃金は14,000円*という、経済的な自立とはほど遠い状況におかれているのです。2014年に誕生したブランド「equalto(イクォルト)」は、障がい者の社会参加と自立支援のために、就労支援施設での生産を前提に生まれました。

*出典:平成24年度厚生労働省調査就労継続支援B型事業所

interviewMirei Takahashi

 

 デザインコンペからのスタート

「イクォルト」は最初、デザインコンペティションから始まったブランドですね。2013年に「アートクラフトデザインアワード」という名前のコンペとして作品を募集して、名児耶さんはその審査員でいらっしゃいました。

アッシュコンセプト代表/デザインディレクター 名児耶秀美 コンペやその後のものづくりを進めるオーガナイザーとして共催していたアクセンチュアからある日突然、コンタクトがあってね。日本では障がいを持っている人たちが働く事業所は賃金が低いという社会的な問題があるから、アクセンチュアが積極的に行っている社会貢献活動の一環として、それを改善する仕組みができないか。具体的には、デザイナーが関わって価値あるものが生み出せれば、賃金をあげることをできるんじゃないか、という趣旨でした。 それを聞いたときにすごくいい取り組みだと思ったよ。アッシュのコンセプト「デザインで世の中を元気にする」にぴったりだ!ってね。だから審査員を引き受けました。僕の他には、プロダクトデザイナーの奥山清行さん、ユナイテッドアローズの沼田真親さん、オールアバウトストアスタイルの柳沼周子さん。そこに事業所の方々も加わった審査会を開きました。

第1回目のコンペは、東日本大震災で被災した事業所が中心になっていて、作品の応募総数は382点。私は審査会終了後、最優秀賞が決定してから取材させていただきましたが、事業所のものづくりというよりもデザインを審査するコンペとして実施されたのが印象的でした。

初回の最優秀賞が「Nuinui (ヌイヌイ) 」。それから優秀賞の「Pos (ポス) 」、採用賞の「Braille (ブライユ)  」、「Red line (レッドライン)  」、「Wavy (ウェービー) 」。5作品を商品化しました。実は、審査している段階から少し心配ではあったんだよね、コンサルティングの大手企業と事業所とデザイナーだけで本当に売れる商品をつくることができるのかどうか……。生産者である事業所があって、デザインが整えば自動的に動き出す訳じゃないでしょ。 案の定、暗礁に乗り上げてしまったところで、アッシュコンセプトに手伝ってほしいと依頼があり、僕らも加わるようになりました。

Nuinui

pos

Braille

Red line

Wavy

 

 

商品化第1弾 「 Nuinui (ヌイヌイ) 」、ブランド化へ

最初の商品「ヌイヌイ」は事業所の利用者さんたちがひとつひとつ、手で刺繍したバッヂで、つくり手の個性が表れる色や形が特徴的です。審査のとき、名児耶さんはこのデザイン提案をどのように見ていましたか?

新しさというよりも、事業所の人たちが楽しんでつくれそうだと直感したんだよね。障がいを持つ人たちの施設だからではなく、特徴をもった生産者だから最適だろう、ってね。コンペで最優秀賞になるデザインはアイデアが優れているだけではなくて、アワードの意味を捉えて感じさせる存在じゃなきゃいけないと思う。その点でも「ヌイヌイ」は、グランプリに強く推しました。 事業所で「作らせる」、じゃダメ。「ヌイヌイ」はある程度自由に、つくる人たちの感性が生かせるデザインです。一般的には、長所と呼べない個性を持っている人たちだからこそ、味わい深い仕上がりになるんです。

刺繍のステッチは同じでも、どれひとつ同じではないのが素敵ですよね。発売されてすぐに私も購入しました。布製のバッグに留めるとかわいいんです。 コンペ当時にはなかったイクォルト、というブランドはどのタイミングで誕生したのでしょうか?

第1回目のデザインコンペが終わって、商品化を手伝うことになったときにブランド化しました。みんな平等なんだという思いから、「イコール・トゥ」、つまり誰もが平等に繋がっていくイメージで名付けました。

それでコンペも2度目の開催からは「イクォルトアワード」になったんですね。NPO法人のディーセントワーク・ラボが運営に加わり、参加する事業所もだいぶ変わりました。

ディーセントワーク・ラボはこれまでにも「テミルプロジェクト」といって、プロのパティシエが監修したお菓子を事業所で製造して販売するといった経験が豊富だったので、いまはイクォルトブランドの開発にも加わるし、コンペに参加する事業所との橋渡し役も務めています。

ちょうどその頃から私も部分的に関わらせていただいてきました。コンペに参加する事業所を一緒に訪問して、作業者のみなさんに会ったり、得意な作業を見せてもらったり……。事業所ごとに得意なものが全く違うんですよね。ニット編みが得意なところもあれば、木工に専念しているところもある。それは一般的な製造工場と近い特性でもありますが、イクォルトアワードに応募しようと考えるデザイナーにはきっと、刺激になるでしょうね。

真っ当なデザイナーは、単にものをつくって儲けるばかりを目指すんじゃなくて、自分のデザインがどうしたら世の中の役に立つかを常に意識しています。社会にプラスの影響を与えたいと考えているデザイナーがとてもたくさんいることも、実感しています。

 

イクォルトは大きなチャレンジのひとつ

2014 年に開催した際には166点の応募があり、最優秀賞を含めて7作品が入賞、すべて商品化されました。こうして見ると、応募作品の印象が変わらずに活かされて商品になったのがわかります。特に最優秀賞のパンケース「Fitto(フィット)」は、木製の素朴な存在感がそのまま形になりましたね。

いいでしょう、これ(笑)! 今までになかった商品だよね。一般的な袋入り食パンを検討してサイズを決めたり、袋を支える部分の切り込みを工夫したり、細かい部分はかなり調整しましたよ。

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自慢したいのは、ケース上部の切り込み。機能的に一番大切な、この部分はひとつずつ、糸鋸を使って手作業で加工したもの。ブランド名は、事業所が新たに導入した、高さがある状態でも加工できるレーザー加工機で、組み終わってから刻印しています。数を多くつくれないから、少しずつでも、着実にね。

Fitto

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受賞作品以外からも商品化をするものがある、とチラッと聞いたのですが教えていただけますか?

そう、馬の形の「メッセージ絵馬」を開発中です。コンセントとビームスでだけ販売する、オリジナルイクォルト商品。神社にも奉納できる絵馬で、自分の目標や心意気を書いてもいいし、誰かに届けたいメッセージを伝えることもできる絵馬です。絵馬って昔から日本にあるけれど、もっとカジュアルにできるんじゃないかというアイデアが響いたので、ビームスと一緒に商品化しているところ。2016年1月からコンセントとビームスの店頭に並ぶ予定です。

Ema メッセージ絵馬

Ema

今年、イクォルトアワードを開催しなかったのは、なぜでしょう?

コンペは毎年ではなく2年か3年に1度、確実に商品が作れる体制で開催すべきだからね。きちんとした商品を完成させるために、事業所でのものづくりは少しずつ、時間をかけて進める必要があるから。毎年いくつもアイデアだけ募らず、大切に進めていくつもりです。

イクォルトはアッシュコンセプトにとって、特別な取り組みになりそうですね。

その通り。オリジナルブランドの+dと同じように大事にしています。世の中に浸透するように続けていきたいし、なにより、ひとつのブランドとして成功させたい。 このブランドは、デザインが社会的な問題を解決できるかどうか、チャレンジだよね。イクォルトがどういうふうに事業として成立する状態に持っていけるかがチャレンジだし、そういうバックグラウンドを持った商品を多くの人が応援してくれるか。 でも、最初からバックボーンを知っていて買うというよりも、気に入って買ったら事業所で作られたものだったというふうになればいいね。

名児耶さんは以前から、そうおっしゃっていましたね。就労継続支援事業所をアピールするのではなく、まず商品として “もの”が素敵じゃないといけないって。

それでいてなおかつ、事業所じゃなきゃつくれないものを世の中に送り出したいと思っています。


 

 

デザインの力で、障がい者のものづくりを応援したい。 つくる人はその個性を活かしてものをつくります。つかう人はその個性に合ったものをつかいます。全ての人の個性が平等に輝ける社会のために。 “equalto [ イクォルト]”はものを通じて、つくる人とつかう人をつなぎます。 http://www.equalto.or.jp/


製品詳細はこちら▼


phot_mirei聞き手: 高橋美礼/Mirei Takahashi

デザイナー、デザインジャーナリスト。多領域のデザインに携わりながら、国内外のデザインを考察している。編集、執筆、デザインコンサルティングをおこなう。 主なデザインに「TsunTsun」(宮城壮太郎氏と共同デザイン/アッシュコンセプト「+d」)、「物語がはじまる」(世田谷美術館)、「トーキング・トーキンビ」(東京国立近代美術館)など。共著に「ニッポン・プロダクト」(美術出版社)、「2000万個売れる雑貨のつくり方」(日経BP社)など。多摩美術大学非常勤講師。落語好き。

 


掲載情報:日経トレンディ

日経BPより発行の日経トレンディ12月号で
珪藻土でできたバスマットなどでお馴染みの
「soil」の特集記事を掲載いただきました。

4ページにもわたって、ぎっしり濃厚な内容となっております。

ぜひ、お手にとってご覧くださいませ。

soilの商品は下記よりご購入いただけます。

http://www.koncent.jp/?mode=cate&cbid=574221&csid=0

 

掲載情報:ESSE

扶桑社より発行のESSE11月号(10/7売)に
equaltoのアイムホームが掲載されました!

鍵のおうちに帰してあげて、これから紛失することがなくなりますように…。

下記よりご購入いただけます。

掲載情報:オレンジページ

オレンジページ10/2号に+dのポケットが掲載されました!!

P.9のOrange boxで紹介されました。

ぜひ、ご覧ください。

下記よりご購入もいただけます。

放映情報:有吉くんの正直さんぽで紹介されました

9/12(土)放送の
有吉くんの正直さんぽhttp://www.fujitv.co.jp/shoujikisanpo/
で、KONCENT蔵前本店にお立ち寄りいただきました!!

放送内で触れていただいた商品はこちら。


楽しそうに店内をご覧になっていらっしゃいました。

みなさまもぜひ、足をお運びください。
http://koncent.net/shop

掲載情報:Mart

光文社より発行の「Mart」10月号(8/28売)に
+dのコビトが掲載されました。

P.122の「教えて!Mart」に紹介されています。

ぜひご覧ください。

コビトは下記より購入できます!

掲載情報:MORE

集英社より発行の「MORE」10月号(8/28売)に
KONCENT蔵前本店が紹介されました。

「今、TOKYOでしたい世にもステキなのこと」の
特集内です。
ぜひご覧ください。

KONCENTについてはこちら↓
http://koncent.net/

掲載情報:SAKURA

小学館より発行の「SAKURA」秋号(8/28売)に
+dのヘタヨウジとアニマルバランが掲載されました。

がんばりすぎず、でも、かわいく楽しく作れるお弁当アイテムの特集です。

ぜひご覧ください。

下記より商品をご購入いただけます↓

掲載情報:日本経済新聞「日経プラス1」

8/29(土)発刊の、日本経済新聞「日経プラス1」に
+dのアニマルバランが掲載されました。


9月の連休、お弁当を持ってお出かけも良いですね。
アニマルバランを使って、楽しいお弁当タイムにしてみてはいかがでしょうか!

下記より購入いただけます↓

掲載情報:グッズプレス

徳間書店より発行のグッズプレス9月号(8/10売)に
+dのアンブレラと、アンブレラのデザイナー梶本博司さんが掲載されました。

P.144の「カタチノロンリ」、ぜひご覧ください。

夏が終わると、9月の長雨がやってきます。
この機会に、+dのアンブレラを1本どうぞ!

下記より購入できます↓

掲載情報:エパヌイール

株式会社情報工場より発行の
「エパヌイール創刊号」に
+dのポップアップブックカバー、葉うちわ、グリーンピンが掲載されました。

”働く”も”学ぶ”も楽しく美しくがコンセプトのエパヌイール。
ぜひご覧ください。

掲載商品は下記より購入できます。

掲載情報:ESSE

扶桑社より発行のESSE9月号(8/7売)に
+dの新商品「ハコ」と、「フック」が掲載されました!

スマートなデザインでインテリアの邪魔をしないハコ。
使い始めて、我が家の放置されていたポケットティッシュ、すべて使い切りました!

使わないポケットティッシュをしっかり使い切ることができる
とても便利なアイテムです。

下記よりご購入いただけます。