マスクノイエ・スマイルプロジェクト vol.1 両国幼稚園


マスクがある生活をより快適に、もっと美しく」というコンセプトのもと生まれ、2021年4月に発売された +d『マスクノイエ』。このプロダクトの力で、「未だ続くマスク生活をもっと楽しく豊かにしたい」という思いから “マスクノイエ・スマイルプロジェクト” は始まりました。これは、アッシュコンセプトから『マスクノイエ』を提供することで、笑顔を増やすお手伝いをする取り組みです。このたび両国幼稚園のみなさまの共感と協力を得て、プロジェクト第一弾が作品展として花開きました。

 

ストーリーのある作品展

マスクノイエ・スマイルプロジェクト


2022年3月初旬、2日間にわたって開催された両国幼稚園の作品展。両国駅からほど近い回向院に併設される園の玄関を入ると、迫力ある壁一面の大きな絵画とともに、思い思いのアートを施した『マスクノイエ』と自分自身をイメージした人形たちが出迎えてくれました。「Ryogoku FLIX 〜物語は扉のむこうから〜」をテーマに全園児の作品が施設全体に所狭しと展示されており、その中に卒園年度の園児の『マスクノイエ』も各所に置かれ、テーマの世界観を引き立てていました。

 

マスクノイエ・スマイルプロジェクト

 

あふれる想像力と創造性には目を見張るばかり。子どもたちの自由な発想や生き生きとした感情が伝わってきて胸を打たれます。今回の取り組みにご協力いただいた両国幼稚園園長・本多宏子先生にお話を伺いました。

── 子どもたちのみずみずしい感性に圧倒されました。展示全体でひとつのストーリーになっているんですね。

「場所ごとにテーマがあって、玄関の東京駅から出発し、新幹線、飛行機と学年ごとに世界を広げていきました。その後、園庭での卒園式では、マスクのおうちのいっぱいある玄関の東京駅から幼稚園を出発し、小学校へ巣立つ子どもたちを送り出すという一連のストーリーができました」

 

マスクノイエスマイルプロジェクト


── 保護者の方々の反応はいかがでしたか?

「年齢ごとの成長の段階(手法や巧緻性、完成度の違い)を見てもらえたり、コメントを読みながらエピソードに苦笑したり、子どもの説明を聞き、また質問したり、親子で会話を楽しみながらゆっくり見てもらうことができました。小さな学年の保護者の方々は『年長さんになるとこんなことができるようになるのね』と成長に期待を持った方もたくさんいらっしゃいました」

 

 

『マスクノイエ』で子どもたちを笑顔にしたい

 

── アッシュコンセプトから『マスクノイエ』を提供し、卒園制作に採り入れていただきたいと申し出ました。『マスクノイエ』というプロダクトについて、どういう印象を持たれましたか?

「鬱陶しいマスクからの楽しい発想、そして、そこから “自分が住んでみたい家” をテーマに作品にしようと考えました。子どもたちがそれぞれ自分の個性ある住みたい家を想像し、創造して、町へと広げることができました。自分を出す、個性を出す、という園の方針とピッタリ。一人一人違う家が完成し、感動しました」

──「マスク生活を楽しく豊かにする」というメッセージを受け取って、そこからさらにイマジネーションやクリエイションが広がっていったんですね。子どもたちの反応はいかがでしたか?

「『それなーに?』『おみせやさんでみたことあるよ』と興味を示している子がたくさんいました。『そのおうちでなにかつくるの?』と白い家を見て、何か自分たちでできることがありそうといった気持ちになったようです」

── 子どもたちの制作中の様子はどうでしたか?

「2日間に分けて制作しましたが、たっぷり時間をかけたい子は、そのあとも続けていました。真っ白な家が目の前にくると、子どもたちは想像を膨らませ、目を輝かせていました。家の色を決めるところからスタートしましたが、『ドアをあけてみようかな』『えんとつがあったらいいよね』と作っているうちにどんどん作りたい家が頭の中に浮かんできて楽しんでいました」

 

マスクノイエ・スマイルプロジェクト

マスクノイエ・スマイルプロジェクト

 

コロナ禍における行動変容と心の変化

 

── コロナ禍において、園として苦労されたことや困難だったことも多かったのでは?

「今までできていたことが思うようにできず、代替案をいろいろ考え、アイデアを出し合いながら活動を進めていくことに力を注ぎました。人数やスペースの限界を第一に考えながらの取り組み、一度でできたことを数回に分けることの時間配分や過度な労力にならないことを工夫しました」

── コロナ禍の影響で子どもたちに変化はありましたか?

「人と人との距離(ソーシャルディスタンス)を強く意識する子とそうでない子の差が大きく、『近くに来てはダメ!』と注意のつもりで言ったことが、相手にとっては拒絶されたと思い違いをしてしまうような場面があり、大人のフォローが必要な時がありました。また、集団での遊びから、個の遊びが多くなりましたが、その分、会話や言葉でのつながりを大切にしたり、個々が作ったものを合体させて大きなものになる喜びを共有し合う姿が見られました」

── “個々が作ったものを合体させて大きなものになる喜びを共有し合う姿” は、まさに今回の作品展そのものですね。困難な状況でもできることに目を向ければ、新しい価値を見出せるということを子どもたちに教えてもらった気がします。思い出の1ページに『マスクノイエ』が刻まれているでしょうか。

「『マスクノイエ』に自分たちで着色、装飾したことで、より愛着が湧き、玄関や自分の部屋、リビングの大切な場所に置くのではないかと思います。“家に帰ったら外す、出かける時は付ける” の習慣はついていますので、『マスクノイエ』がしっかりとおうちの役割として使用され、個々の宝物になっていると思います」

 

マスクノイエ・スマイルプロジェクト

 

── 今回の取り組みについて、園長先生ご自身のご感想をお聞かせください。

「日頃から自身で感じ、考え、工夫し、行動に移すと考えておりましたので、私自身というより、職員全体がコロナ禍でも『マスクノイエ』をきっかけにして一つの世界をつくり出すという想いが広がり、行事ができましたことに感謝しています」

 

地域に根ざしたコラボレーション

 

── 今回の取り組みをお声がけしたきっかけは、アッシュコンセプトが台東区、両国幼稚園は墨田区と隣同士で同じ下町ですし、アッシュコンセプトが墨田区のものづくりにデザインプロデュースで関わっていることから、特に思い入れが深い地域であるということでした。江戸時代から続く回向院を母体とした両国幼稚園は、歴史も地域とのつながりも深いですね。

「江戸時代、読み・書き・ソロバンなどの初等教育を施した場を寺子屋というように、寺と教育のつながりは深いものでした。明治5年、回向院境内に近隣の子弟50名を教育する『幼育社』が誕生し、その後、明治8年に現在の両国小学校の前身、公立江東小学校、そして14年には付属の幼稚園が設立されました。芥川龍之介はこの幼稚園と小学校に通っていました。そのことが芥川龍之介の晩年の随筆『追憶』に綴られています」

僕は幼稚園へ通ひ出した。幼稚園は名高い回向院の隣の江東小学校の付属である。この幼稚園の隅には、大きな銀杏が一本あった。僕はいつもその落ち葉を拾ひ、本の中に挟んだのを覚えている。(芥川龍之介『追憶』より抜粋)

「関東大震災、第二次世界大戦のいずれも園舎は焼失しましたが、それを乗り越え、大正13年、回向院により復興・創設され、現在に至っています。銀杏の木は今でも回向院のシンボルとして大きな枝葉を広げています」

── 芥川龍之介を輩出しているとは恐れ入りました。当時のことを思い出して随筆に書くということは、ここで過ごした日々がとても意味のあるものだったんでしょうね。現在、両国幼稚園は知・情意・体の三位を総合的に育成することを理念として、芸術教育にも力を入れていらっしゃるところに共感いたしました。園の運営や子どもたちの指導で特に大切にしていることを教えてください。

「自分で感じ、考え、行動することをモットーに自分自身が見て、聴いて、感じることを大切に、自分を出すこと、個性を出すことを応援しています」

 

マスクノイエ・スマイルプロジェクト

 

最後に、アッシュコンセプト代表取締役の名児耶秀美に、このプロジェクトを振り返っての所感を尋ねました。

「マスクとの憂鬱な関係性を好転させるプロダクトをデザイナーとともに世に発信し、そのメッセージを受け取って、地元の子どもたちが自由に遊んで “マイマスクハウス” をつくってくれたことが、本当に嬉しかった。ご協力いただいた両国幼稚園のみなさまには、感謝しかありません」(名児耶秀美)

素敵な幼稚園とのコラボレーションが実現した “マスクノイエ・スマイルプロジェクト”。マスク生活を楽しく豊かにする『マスクノイエ』をきっかけにして、より多くの笑顔をつくるお手伝いができていれば幸いです。両国幼稚園のみなさま、ありがとうございました。アッシュコンセプトは、「デザインで社会を元気にする。」というミッションのもと、「創る⼈と造る⼈、つたえる⼈、つかう⼈、みんなを笑顔にするデザインカンパニー」を目指します。

 

マスクノイエ +d  マスクノイエ

おうちに帰ったら、マスクもおうちに。

そのまま置くと散らかって見えるマスクをきれいに収納できます。棚の上や壁に飾ったり、本棚にもすっきりと収まります。開いた窓で通気もして、小さな家のフォルムが癒してくれます。製品売り上げの一部は医療現場に寄付されます。

詳しくはこちら。

両国幼稚園

学校法人清麗学園 両国幼稚園

所在地:〒130-0026 東京都墨田区両国2-8-10
ホームページ:https://ekoin.or.jp/facilities/ryogoku/