今回は小林幹也さんをご紹介します。
タテオタマは、料理の最中に寝かせて置いているオタマって意外と場所をとってしまい、気になっていたのがデザインのきっかけです。
限られたキッチンスペースをどうすれば有効的に使えるのか考えた末に出てきたのが、「立たせる」ということでした。また、お玉の底面はフラットですが、お玉の内側は使い勝手を損なわないよう曲面で構成されています。立たせる事を強要するデザインでなく、今まで通り寝かせても使えますし、立たせる事もできるという提案です。
KONCENTスタッフ(以下K):どちらも、ただ置いてある状態がとてもきれいなデザインですよね。コンセプトのもとは違いますが、一貫したスタイルを感じます。
■ KONCENTショップで印象に残っているものがあれば教えてください。
小林さん:ウキハシの開発中、出来上がった改良サンプルやモデルが届くと、たいていアニマルラバーバンドで束ねてあったのがかわいくて、実はその度にとって置いてあるんです。事務所に来たお客さんにもあげたりしています。
K:あ、そうだったんですか?ありがとうございます。
ケースに傷がついたりして返品されてきたりすると、中のワゴムを捨てるのがもったいなくて皆で使っているんです。
■ デザインに興味を持ったきっかけは?
小林さん:初めてデザイナーになりたいと思ったのは高校3年生の頃だったんですけど、それまでずっとサッカーをしていて、サッカーに携われる仕事ができればと考えていました。サッカーって世界中で人気がありますし、特に欧州、南米では人々の生活にとても身近で、大きな感動や影響を与えていて素晴らしい事だと思っていました。そのときにサッカー以外でも人の暮らしにポジティブな影響を与えられるような、身近に感じてもらえるような事がしたいと思ったのがはじまりです。
ちょうどそのときに後々大学でご指導を頂いた島崎信先生が書かれた椅子に関する雑誌の記事を拝見し、椅子の魅力に惹き込まれましたし、椅子を始めとする家具は人の暮らしに欠かせないものですが、そういった家具をデザインし、人の暮らしによい影響を与えられたらと考え始めました。今でもそう思っています。
K:小林さんは去年サッカーボールをデザインしておられましたね。デザインショップで見かけます。文化や言葉が違っても、スポーツを楽しむ気持ちは同じであるように、地球の反対側に行っても人って生活しているんですよね。それさえ忘れなければ、誰とでも仲良くなれる気がします。
小林さん:サッカーと、あとサーフィンもたまにします。
K:スポーツがお好きなんですね。
■ 自分をひと言で表すと?
小林さん:単純。。。ですね。
K:第三回インタビューの山田佳一朗さんの「簡潔」と通じるところがある気がします。笑
■ 休日の過ごし方は?または、お気に入りの場所などはありますか?
小林さん:サッカーやフットサルをしたり、友達とご飯を食べたり呑んだり、よく車で遠出したりします。
K:なるほど。健康的に外で遊ぶイメージなので、なんだか小林さんらしいですね。
■ 尊敬するデザイナーやアーティストはいますか?
小林さん:柳宗理さんです。
K:おおー。いつか誰かが必ずその名前をあげるだろうと思っていましたが、小林さんでしたね。柳宗理さんと言えば、バタフライスツールがとても有名ですね。カトラリーや食器などもたくさんのお店で見かけますし、小さな頃から家にあって何気なく使っていたスプーンやフォークが、実は柳さんのデザインだったという方も多いのではないでしょうか。
■ 今後の展開について教えて下さい。
小林さん:一つ一つ丁寧にデザインをしていき、本当に長く使われるものを生み出していければと思います。
スポーツ好きのさわやかな方でした。
小林さんのホームページはこちらから http://www.mikiyakobayashi.com [外部リンク]
小林さんのブログはこちらから http://blog.mikiyakobayashi.com/ [外部リンク]
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