開発episode:HEART(ハート) ボトルキャップ [+d]


デザイナーの杉江さんが語った。
「昔、実家で母親がいつも麦茶を作っていました。
そしてその麦茶を2リットルのペットボトルに入れて使っているのを毎日見ていました。
食卓に置かれるこの再利用ペットボトル。どことなく味気ない感じがしました。
この食卓におかれた再利用ペットボトルをもっと豊かに美しくできないだろうか?」
そんな単純なきっかけでHeart は生まれました。
近年、『エコ』という言葉がありとあらゆるところで謳われ、そしてそれは時に義務感さえ漂わせています。『エコ』という言葉が先走るのではなく。生活の中にリユースや、リサイクルという言葉が自然と溶け込んでいる。そんなナチュラルで楽しいスタイルこそ、本当のエコロジーなのだと思います。」
彼は、日産のデザイナーだった。あるセミナーでの講演のあとに名刺交換をしたところ、数日たって連絡をいただいた。

ちょっとハニカミながら、見せてくれたデザインのプレゼンテーション。私がいつも感じている、エコロジーの方向性の問題点。21世紀の大きな課題であるエコロジーの問題に対して、多くの人がストレスを感じることなく、楽しみながら、解決のための行動をとれるようにするべきです。
強制や苦痛が伴うものは、継続性という点で難しさが生まれてしまいます。少数が動いても、結果は出にくい。
だから、多くの人が自然と行動出来てしまうような、スマートエコロジーのムーブメントを発生させることが大切です。
デザインにはそれを助ける力があるのではないだろうか?

リサイクルには、実はとてもたくさんのエネルギーを使います。本当にエコロジカルと言えるかどうか、議論になることもあるのです。
その前に誰でも出来ること見直してみる必要があるのではないでしょうか。まず、リユース! もう一度使用することは、誰にでも出来ることです。多くの人が使い捨てを減らして、モノを大切に長く使うようにすると実は、すごく、ごみを減らすことが出来るのではないでしょうか?
最近、ペットボトルのキャップを集めて送ることにより、発展途上国の援助にまわそうという運動が盛んになっています。
http://ecocap007.com/index.html[外部リンク]

ペットボトルのキャップがなくなると、フタが出来ないペットボトルは、捨てるしかなくなってしまいます。
ハート型の取替えキャップにより、単純にかわいく感じ、8色の色展開より、マイペットボトルとしての識別性や、開けにくいキャップのユニバーサル化もできるのです。ストレス無く、楽しんで使っているうちに、気がつくと、環境にもよいことができている。スマートエコロジーとして理想の形ではないでしょうか。
人間の存在自体が、一番エコロジーではないことを受け止めて、今より少しでも良くなり、継続性のある活動に結びつくように・・・・
我々は、ストレスが少なく、自発的活動につながる、スマートエコロジーを実行します。

デザイナーの杉江さんは、開発中に日産を退社して、世界平和のために中国へと旅立ってしまいました。
彼は、行動するデザイナー!
机上の理論でない、行動と経験を大事にするこれからの世の中を変えていく人材に感じます。

また、将来が楽しみな若者とモノ作りが出来た。
This is a message ! モノを超えた、メッセージの開発が出来たのでした。
written by hide


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Satoshi Sugie  杉江 理

1982年生まれ。静岡県浜松市出身。立命館大学経営学部卒。TCA専門学校卒。日産自動車デザイン本部にて、エクステリアデザインを担当。2009年5月よりSmile Park design projectを開始。世界各地からリアルなメッセージを発信しながらモノつくりに励む。『人との出会いこそが最大の勉強』と考える体育会系。(小~高バスケットボール部、インターハイ出場。大学ボクシング部、京都 府Fe級新人王、近畿大会Fe級3位)
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ハートボトルキャップ詳細